GIMPの「スタンプで描画」( )ツールの使い方についてメモ。
目次
スタンプで描画とは?
スタンプで描画は、転写元(Ctrl+クリックした箇所)を、転写先(クリックした箇所)にコピーできるツールです。
主に、↓のように画像内の不要な部分を削除・修正するのに使用します。
▲「スタンプで描画」ツールを使用して、画像の「PIXTA」という透かしを削除している様子 |
「修復ブラシ」や「遠近スタンプ」と、似ていますが、それぞれ機能が異なります。
- 「 スタンプで描画」:
- 転写元(Ctrl+クリックした箇所)を、転写先にそのままコピーする
- 「修復ブラシ」:
- 転写元(Ctrl+クリックした箇所)を、転写先の周囲のピクセル情報を補正してコピーする
- 「遠近スタンプ」:
- 転写元(4点で囲った四角形部分)を、転写先に遠近法でコピーする
スタンプで描画の使い方
ここでは、以下の「ニキビ」の画像を使用して、「ニキビ」だけを削除する方法について紹介します。
▲引用:テニスコート(ハード)-7のイラスト素材 [5573395] – PIXTA |
以下、使い方です。
- ツールボックスより「スタンプで描画」()を選択する
- 以下の手順を繰り返す
- 「転写元」をCtrlを押しながらクリックする
- ここでいうところの「転写元」とは、「透かしがない部分」のこと
※「透かしがある部分」を消すのに、「透かしがない部分」のピクセル情報を使う
- ここでいうところの「転写元」とは、「透かしがない部分」のこと
- 「転写先」をクリックする
- ここでいうところの「転写先」とは、「透かしがある部分」のこと
- 透かしがなくなるまで1.と2.を繰り返す
- 「転写元」をCtrlを押しながらクリックする
以上です。
「修正後」と「修正前」の比較がコチラ↓です。
このように、透かしを自然に削除することができます。
スタンプで描画の設定
ツールオプションより、「修復ブラシ」の設定が行えます。(「修復ブラシ」を選択しておく必要あり)
不透明度
修復ブラシの透明度を設定できます。
- 不透明度を下げると・・・
- 「転写先」に転写される「転写元」の割合が減る
- 例えば、「不透明度」を「50」にすると、「転写元」が「転写先」に50%しか転写されなくなる(転写先がうっすらと残るようになる)
- 不透明度を上げると・・・
- 「転写先」に転写される「転写元」の割合が増える
- 例えば、「不透明度」を「100」にすると、「転写元」が「転写先」に100%転写される(転写先が完全に消える)
何かを消したい場合は、「100」でOKだと思います。
不自然になる場合は「80」くらいに下げると良いかもしれません。
ブラシ
ブラシを変更することができます。
例えば、
- このブラシ()を使うと・・・
- 全部分が透明度0なので、↑の「不透明度」設定を「100」にしていた場合、ブラシの全部分が転写される
- このブラシ()を使うと・・・
- 「真ん中は透明度0だが外側に行くに従って透明度が100に近づく」なので、「不透明度」設定を「100」にしていた場合、ブラシの真ん中は「転写元」が転写されるが、ブラシの外側に行くにつれて「転写先」のままになる
という感じになります。
ブラシによって使い分けると良いかもしれません。
サイズ
ブラシのサイズを設定できます。
修正したい箇所が大きいなら、ブラシも大きくすれば良いですし、修正したい箇所が小さいならブラシも小さくすれば良いです。
また、修正したい箇所が大きくても、「地道に丁寧に修正したい!」という場合は、ブラシは小さくすれば良いです。
縦横比
ブラシの縦横比を設定できます。
▲縦横比:-1.0 | ▲縦横比:0 | ▲縦横比:+1.0 |
角度
ブラシの角度を設定できます。
動的特性
「本物のブラシのような描き心地」に近づけるためのパラメータです。
例えば、
- 鉛筆の幅を尖筆またはマウスの速度に応じて変化させたり、
- 尖筆の筆圧に応じて彩度を変えてみたり、
- ブラシがキャンバス上をなぞる方向によって色を変化させたり、
など、 いろいろ設定できます。
詳しくは公式をご覧ください。
散布
ドラッグして修正する際に、適用する範囲をバラけさせる事が出来る設定です。
▲上から順に: 散布無し、 散布量 = 1、 散布量 = 4。 |
手ブレ補正
ドラッグして修正する際に起こりうる、手ブレを自動的に補正する事が出来る設定です。
▲マウスを使い直線と曲線を描こうとした結果 (1: オプション不使用、 2: 初期設定値、 3: 最大値) |
ハードエッジ
チェックを付けると、ペンの不透明度に関係なく、均一に作用するようになります。
見えている色で
チェックを付けると、現在選択中のレイヤーだけでなく、見ている全てのレイヤーが修復ブラシの対象になります。
位置合わせ
「転写元の位置設定をどうするか」という設定です。
- なし:
- クリックする毎に、始めのクリックの位置に転写元の原点が転写される
- 揃える:
- 最初のクリックの位置が転写元の原点となる
- 2回目以降にクリックされた箇所はすべて、最初にクリックの位置からの間合いで転写する
- 登録されたもの:
- 例えるなら、レイヤーAから、レイヤーBに転写するための設定
- 固定:
- 転写元のクリック位置のみを転写する
正直、文字だけ読んでも「意味がわからん」状態だと思います。実際に使ってみるのが一番理解が早いと思います。
詳しい説明については、公式ページが分かりやすいです。↓
このページの情報は以上です。